【高校留学奨学金】応募条件や派遣先、大学の進路まで4大プログラム
海外の高校へ留学したい人は、1~2年間もしくはそれ以上の期間活用可能な奨学金プログラムをチェックしておきましょう。これから紹介する4つのプログラムは、趣旨や理念により、プログラム構成や期間、支給条件もさまざまです。
英語圏をはじめとする現地の高校へホームステイしながら約1年通うものをはじめ②④、世界中の国際バカロレア校で寮生活をしながら2年間学ぶプログラム①、英国のボーディングスクールと大学で計5年間学べるプログラム②もあります。
また、これらのプログラムは、対象とする高校生の条件を設けているものもあるので、まずは条件に合致するかを確認してみましょう。
<定番の4プログラム>
奨学金選びのポイントは?
海外大への進学を本気で目指している場合は、「UWC奨学生」か「Tazaki財団奨学金」が最適です。
Tazaki財団は、英国のボーディングスクールと大学への進学を支援する奨学金で、首都圏の高校に通う高校1年生が対象です。5名という狭き門となりますが、大学在学を含め5年間の学費を全額支援してくれるのはやはり魅力的。高校2年生から留学し、2年間で英国の大学入学資格「GCSE Aレベル」を取得し、大学へと進学します。
英国以外の大学へ進学を希望する人は、「UWC奨学生」が選択肢となります。UWC奨学生は、国際バカロレア(IB)の大学入学資格「DP」の取得ができる「ユナイテッド・ワールド・カレッジ」へ高校2年生から2年間留学し、世界から集まった同級生たちとボーディングスクールで学びます。なお、IBDPでも英国の大学にも進学することが可能です。全国の高校1年生が応募することができます。
「次世代リーダー育成道場」や「AFSプログラム」は、国内大学への進学可能性も残しつつ、1年間の海外留学を経験したいという人に向いています。東京教育委員会が実施している次世代リーダー育成道場は、都立校の高1に相当する学年を対象としており、半年~1年の事前研修で十分英語力を磨いてから英語圏の北米・オセアニアエリアに留学します。
AFSは私立高の高校生でも全国から申し込みができ、留学希望国の選択肢も豊富。留学先が、アメリカとアジア地域では50万円も参加費用に差があるため、金額面を重視するなら、香港・タイ・フィリピンなどの留学先も有力候補にあがります。
コストはどのくらいかかる?
コスト面でもっともサポートが手厚いのは、「Tazaki財団奨学金制度」。出発前の事前語学研修を含め、英国ボーディングスクールでの2年間、そして英国の大学に通う3年間の学費も含めて5年間に渡り4000万円ほどの奨学金が支給されます。ただし、対象範囲は広がっているものの、現状では原則首都圏の高校の生徒に限定されます。
「次世代リーダー育成道場」は、80万円とリーズナブルな参加費で、半年~1年間の国内研修を積み、その後1年間海外の高校に留学することができます。ただし、参加対象者は東京都立の学校に通う生徒に限られるので注意です。
なお、UWC奨学生とAFS年間派遣プログラムは、適用される奨学金の種類(100%奨学金もあり)によって保護者の負担はかなり変動してしまいます。
留学期間もチェックしよう
パブリックスクール2年と英国の大学3年、計5年分をサポートしてもらえるTazaki財団奨学金が最長です(ただし、二次選考で語学研修生止まりになると、サポートは高校2年までの国内語学研修で終了です)。
そして、Tazaki財団同様、高校1年生を対象とするUWC奨学生は、UWC各校で国際バカロレアの教育課程を2年間学びます。残りふたつのプログラムは、約1年の現地高校へ留学しますが、次世代リーダー育成道場は、長期にわたる事前研修が実施されるため、実質的に1年半~2年のプログラム期間と捉えることもできます。
派遣される留学先について
Tazaki財団奨学金は、パブリックスクールから大学まで一貫して英国での留学を支援する制度です。そして、次世代リーダー育成道場は、オセアニア地域と北米地域のいずれか(出発時期も別)を申込時点で選びますが、具体的な国や学校を選ぶことははできません。
UWCとAFSについては、北米・ヨーロッパ諸国・アジアなどから留学先を選ぶことができます。この場合、応募時に希望国を多く記入しておいたほうが留学生に選抜される確率は高まるといえるでしょう。